かなちゃんは、おむつをしているお年寄り、寝たきりのお年寄りを見下すような、嫌悪するような、そんないやな面のある人だった。
去年の5月18日、その日までそうだった。
その数ヶ月後の自分の誕生日に、まさか自分が見下していたような老人になるなんて考えてもいなかっただろう。
今日は、病院で迎える二度目の誕生日。
92歳になったことがめでたいとも思わないけど・・生まれてきた日という意味ではめでたいのかな。
でないと、おばはんはこの世に存在しないことになるから。
この点滴さえやめてくれれば、かなちゃんは穏やかに眠るように武夫のとこに逝かれるのに・・
日本では、それは叶わぬ夢らしい。
今現在、かなちゃんに聞いてみたとこで訳わかんないだろうけど、去年の5月18日以前のかなちゃんだったら、今の状態を一日でも早く終わらせたいと思っていることは確実。
屈辱以外の何ものでも無いと思う。かわいそうに・・・・・もしかしてバチが当たった?
本人も、そして家族も望んではいないのに続けられる医療行為。いったい何のため? 誰のため??
さらに、このタイミングでこのお知らせ。3月までのものが今届くって、お役所仕事ってやつ?
まあね、ハンパない数だろうから仕方がないのかもしれないけど・・・民間だったら苦情もん。
3月までの入院してからの支払いだけで、合計9280280円。足し算、間違っているかも^^;
これだもん、この国は借金だらけになるよね。一ヶ月60万円かかっているんだもんね。
うちが実際に支払っているのはこのほんの一部。
それに、これ以外にかかるオムツ代他の6万円くらいが自己負担。もしも隔離病室でなかったら
さらに差額ベット料が3万円以上自己負担になる。
何でこんなにかかるの? って、明細(これは3月分)見てみたとこで、さっぱりわからない。
毎日ほとんど食べないのに食事代が7万円。食べないだろうからって用意しないわけにもいかないってことはわかるけど・・あのゼリーがこのお値段! 半分はお世話代ですって言うならわかる。
食べなくても何とか食べさせようとお世話してくれている方、歯磨き、そして週に二回の入浴、一日何回かのオムツの交換・・他にもあげたらきりがないほど手がかかっていると思う。
そういうお世話してくださっている方へのお支払いは当然だと思う。
本当に大変なお仕事だと思うし、とてもよくしていただいていると感謝している。
でも、そういう方たちがとってもお給料がお高いって話は聞いたことがない。
薬や検査、点滴、こんなに必要なの? それを減らしてお世話してくださっている方たちのお給料をもっと上げてほしいくらい。誰にでもできる仕事では無いと思う。
最近、かなちゃんはこのまま死ねないのでは・・と思えてくる。恐ろしく丈夫な心臓なんだろう。
そして、そのDNAを引き継いでいるであろう自分の将来がとても不安。。。