● 往診

朝、メアリーがヒィ~と悲鳴のような声をあげ、手足をつっぱらかせた。 ギュッと抱きしめて、耳元で「大丈夫だよ、怖くないよ。」と言ったら すぅ~っと力がぬけて落ち着いた。 何回かそんなことをくりかえしているうちに、落ち着いたので 病院に電話を入れ、往診をお願いした。 1時半ころ、澤田先生が助手の方とふたりで来てくださった。 栄養剤と水分などの点滴、熱を下げるための注射、呼吸を楽にする注射、 痛み止めの注射、それともう一本注射を打ってもらう。 熱が高いので、冷やして上げてくださいと言われた。 ただし、もう体力が無いので、下がりすぎると、そのまま下がったままになってしまうので 熱を計りながら、冷やすようにとのこと。 今日は結局ずっとめあちゃんのそばにつきっきりだった。 そばを離れると、ヒィ~と悲鳴のような小さな声を出すので あわてて苦しいのかととんでいくと、どうもあまり苦しそうでもない。 ただ呼んでいるみたいだった。 ひとりでいたくないんだね、と思いずぅ~っとそばにいた。 今日も、ちゃんと父ちゃんの帰りを待っていためあちゃん。 偉い偉い。あと一日がんばれば、お休みだからね。 夜11時前に、熱を計ってみる。 肛門に体温計を入れると、刺激されたせいで、またうんちが出た。 いいうんちだ。 40度以下に下がっていたが、まだ高いのでもう少し冷やしてあげることにする。 今日は、おしっこはしなかった。 往診の時に先生に聞いてみたら、苦しいほど膀胱におしっこが たまっていないので、しなくてもまだ心配はいらないし、 どうしてもしたくなったら、ちゃんとここでするので大丈夫と言われた。 それでも、点滴や注射の効果が出たのか、気持ち良さそうにすやすやと寝ついた。